加藤のコラム第8号
気合いって、健康飲料みたいなものかなあ
今日は、気合いの話です。とあるシンポジウムに出たときに「激しい行動をしてしまっている方々に対して支援者はどう向き合うべきか」という話題になり、他の方が「アセスメントが大切です」とか「科学的なアプローチをすべきです」とか「関係機関との連携を図らないといけません」とか、当然のことながらちゃんとした回答をされていたので、ボクとしては他に言うことないよなあと思いながら「でも、気合いと根性はすげえ大事ですよ」と言っちゃたんですね。そしたら、あるシンポジストの方がはっきりとムッとした顔をされまして、夜の懇親会でも「君は何を言っているんだ!」と説諭(?)されました。だけど、気合いと根性って、やっぱりそれはそれなりに大事なんじゃないかと、今でも思っている加藤潔です。
気合いとは、とある辞書によると「精神を集中させて事に当たるときの気持ちの勢い」だそうですが、気合いを入れようと思ったときに、みなさんは何をしますかね?
顔をパチパチたたく、「よっしゃー!」と声を出す、目を閉じて神経を研ぎ澄ます、「気合いだ気合いだ気合いだ」と連呼する…、いろいろあると思うんですけど、ボクは「一人でウロウロ歩く」ことで気持ちを上げていくことが多かったし、今でもそんな感じです。すぐに気合いスイッチが入らないタイプなのだという自覚はあります。
でね。気合いスイッチを入れるまでは、ボクもできるんです。ただ「オレってやっぱり凡人だなあ」と思うのは、その気合いが続かないんですよね。気合いが切れてダラダラ、それじゃいかんと思いウロウロしてスイッチオン、でもすぐにまたダラダラ…。ウロウロしながら気合いスイッチを入れる時間の方が気合いが入っている時間よりきっとはるかに長い。実に非効率。まさに凡人でございます。
でも、凡人で十分と思っていますので、ところどころで気合いを入れてなんとかんとか持ちこたえるくらいを目標値に、これからも生きていこうと思います。気合いで有名な、一流アスリートであるHさん親子のお父さまも、何度も繰り返し気合いを入れておられます。一回で効果が出なくても繰り返すことで効果を出せばいいのであります。健康飲料もそうですよね。一回で効きません。飲み続けて効果が現れます。というわけで、健康飲料を注入している気分で、これからもウロウロさせていただきます。ウロウロしているボクを見かけたら「気合い入れているんだね」とあたたかいまなざしで見守ってくださいませ。
自閉症者地域生活支援センターなないろ 加藤 潔