加藤のコラム第27号
洗濯機は壊れていなかった
夜仕事をしていたら、奥さんから電話がかかってきました。
「洗濯機が壊れたみたい。洗濯槽をクリーニングしたら、ふたがあかなくなって電源も入らない」
「帰ったら見てみるわ」と言ったものの、機械に強いわけでもなく、「買わないとならねえな」と思いつつ、通帳の少ない残高を思い浮かべてため息が出ておりました。
家に帰って、直せるはずがないと思いながらも、まずはコンセントを確認。
「そこはもう確認済み」と奥さんから当然のごとく言われます。
「せっかく洗濯槽をきれいにしたのに」と数回ブツブツ言っておりました。それを聞きながら、コンセントの抜き差しをするものの電源は入らないし、当然ふたもあかない。
そのコンセント、節電タイプのもので、コンセント自体にスイッチがあるのですが、古めなのでONでも点灯しなくなっておりました。ダメ元と思ってスイッチをいじったら、洗濯機の電源が入りふたもあき、壊れていなかったことが判明。
「壊れていなかったぞ~」と雄叫びをあげたボク。
うちの奥さんはこう言いました。
「洗濯槽をきれいにしたのがムダにならなくてよかった。せっかくきれいにしたのに壊れたら悔しいし。せっかく洗濯槽きれいにしたから」これを2回言っていました。
ポイントは、洗濯機が壊れていたかどうかではなく、洗濯槽をきれいにしたことがムダになるかどうか、だったようです。
着眼点というのは人それぞれでございます。
自閉症者地域生活支援センターなないろ 加藤 潔