加藤のコラム第29号
カニさんやエビさんより、タコさんやイカさんの強さにあこがれるボク
海鮮好きの方は多いと思います。加藤も海鮮は大好きです。
カニさんとエビさんは、海鮮の中でも人気で、海鮮界のスターとしての地位を得ていることについて異論を唱える人はいないでしょう。
その肉体を強固な鎧でプロテクトしているカニさんとエビさん。いかにも強そうなその鎧をはがすとそこからやわらかい身が現れるという、そのギャップもまた、カニさんやエビさんのファンの方にとってはたまらない魅力なのだと思われます。
一方、タコさんとイカさんはどうでしょう。海鮮界のいぶし銀のような存在だと加藤は考えておりますが、みなさんはいかがでしょうか。
タコさんもイカさんも肉体はどちらかといえばクネクネとしていて、マッチョにはまったく見えませんが、食べると歯ごたえありで、見た目とは違うしたたかな味わいを感じさせます。
カニエビ派とタコイカ派があるとしたら、ボクは間違いなくタコイカ派です。「おごりますけど、どちらを食べますか」と寿司屋で問われたら、迷うことなくタコさんとイカさんを指名しますので。
タコイカ派なのは、もちろん味の好みもあるのですが、タコさんやイカさんこそ「真に強い」方々だと思っているからでもあります。
一見、軟弱に見える風体だけれども、ポキッと折れることは絶対になく、その中身はしなやかな強靭さを備えている、それがタコさんとイカさんです。これこそが「真に強い」ということじゃないかと思うわけです。
生き方としてかっこよくないですか? 強そうに見えないけど実は強い、自分のすごさを主張するわけでもないけれど実は強い、あこがれますね。タコさんやイカさんに生まれ変わりたいという気持ちにはならないですが、タコさんやイカさんのような強さを秘めた人間でいたいという思いはずっと持ち続けております。でも、タコさんとイカさんをたくさん食べても、その強さをまったく身につけることができずにいる自分には情けなさを感じています。
自閉症者地域生活支援センターなないろ 加藤 潔