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加藤のコラム

加藤のコラム第39号

「おつかれさまです」は万能のあいさつ

 

あいさつ言葉は、人間関係の潤滑油になるということを否定する方はいらっしゃらないでしょう。しかしながら、このあいさつ言葉はなかなか難しい。小学校や中学校のころに「オアシス運動」というのがあったのを覚えておられる方も多いかもしれません。

お はようございます。

あ りがとうございます。

し つれいします。

す みません。

を使いましょうというものですが、いつ・だれに・どのような場面で使えばいいか、実ははっきりしていません。たとえば、「おはようございます」は、何時まで使える?知らない人に使ってもいい?一度言った人には使ったらだめなの?などなど、明確な基準がありません。自閉症スペクトラムの方々の中には、あいさつをどうすりゃいいの?と悩まれる人もいます。私もよく相談を受けていましたが、「『おつかれさまです』」一本でいけますよ」とお答えしていました。もちろん、いくつかのあいさつ言葉を使い分けできる方はそれでいいのですが、考えすぎて混乱してしまう方には、「おつかれさまです」を推奨していました。私自身、シンプルに考えられないことは放り出してしまうタイプなので、とにかくシンプルに簡易に欲張らずに考えるクセがありものですから。

「おつかれさまです」は朝でも昼でも夜でも時間帯に関係なく使えます。出勤時だろうが退勤時だろうが関係なし。しかも同じ人に何度使っても大丈夫。すれ違うたび「おつかれさまです」と言っていいし。ビルなどの建物内なら、よく知らない人でも「おつかれさまです」は違和感なし。工事の人、セールスの人、訪問者など相手の立場を考えることなく使えます。なんと便利で万能なあいさつ言葉でしょうか。

 

というわけで、発達障がい業界に新オアシス運動が広がることを期待します。

お つかれさまです

あ れこれかんがえず

し んぷるに

す っきりと 「おつかれさまです」で大丈夫

 

自閉症者地域生活支援センターなないろ  加藤 潔