加藤のコラム第54号
オンボロ車はポンコツではない
前にも書きましたが、ボクの車はオンボロです。サビは出てるわ、ボディはあちこちずれているわで、100人中100人が「オンボロですね」と認めるであろう車です。でも、ちゃんと走るので、ポンコツではありません。ネットには出ておりませんが、Katopediaというのがありまして、さまざなま言葉の定義がされております。
Katopediaでは、オンボロとポンコツを次のように定義しております。
☆オンボロ:あちこちにガタがきている物を表現する言葉。時に、人に対して用いられるときはボロボロ、あるいはズタボロと言うこともある。ガタはきていてもそれなりに使えるという意味合いが込められている。
☆ポンコツ:動かなかったり役に立たなかったりする状態にしょっちゅう陥りがちな物や人を表現する言葉。基本的には「コイツちょっと使えねえな」というマイナス感情が根底にある言葉であるが、その使えなさっぷりが逆に愛おしいという場合に使用することもある。ただし、関係性があまり深くもないのに「あなた、ほんとにポンコツなんだから」と言ってしまうと間違いなくもめるので要注意である。
つまり、Katopediaでは、まだ使えるのはオンボロ、ちょっと使えないのがポンコツというすみ分けをしております(あくまでKatopedia編集人の個人的な語感です。言語学的な論拠はまったくございません)。
話戻って、ボクのオンボロな車ですけれど、先日、変なエンジン音を発し、エンジン警告灯もつきました。ボクの車には、オイル交換警告ランプはないので、「この異音はオイルが汚れているっぽいぞ」と思い(前の前の車のときも変な音がしたときはオイルがダメになっていた)、とあるカー用品店でオイル交換してもらいました。
そうしたら、異音は無事消えました。でも、エンジン警告灯は消えない。異音が消えたからオイル交換は正解だったと思われるのですが、警告灯が消えないということは他にも異変があると考えられます。オイル交換翌日、今度は自動車工場に電話をし修理点検の予約が二日後に取れました。二日間、エンジン警告灯はつきっぱなしです。
二日後、自動車工場に行こうと思ったら、エンジン警告灯が消えた。あら?どうしたの?直ったの? でも、予約しているので自動車工場には行って、見てもらいました。そうしたらですね、「どこも異常はないですね」との返答。しかも「別に部品交換したわけでもないからお金いらないですよ」というありがたーいお言葉もいただきました。
思うに、「あなた、異音直ったから警告灯消してもいいですよ」とエンジン警告灯に伝わるまでに二日かかった車だということです。あちこちオンボロです。でも、ちゃんと走るからポンコツではありません。
この車の持ち主はボクですが、ボクもオンボロ。でもポンコツではないつもりです(他の人からポンコツと思われているのかなあ)。ボクも車もステキなオンボロをめざしてもうちょっと頑張ります。
自閉症者地域生活支援センターなないろ 加藤 潔