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加藤のコラム

加藤のコラム第63号

モドリッチにペリシッチ、よしだにかまだにまえだ…

 

サッカーワールドカップカタール大会を終えてからも、次のワールドカップを見据えた戦いがすでに始まっていますが、クロアチア戦で相手の選手の名前がモドリッチとかペリシッチとか、とにかく「ッチ」とつく方が多いなあと思いませんでした?

クロアチアって「ッチ」がたくさんいて、クロアチアの人たちもわけがわからなくなるんじゃないかとよけいな心配をしてしまうところですが、考えてみたら、日本代表にも「吉田」「鎌田」「前田」と「だ」のつく選手が何人もいて、解説していたのは「本田」だし、「福田」「内田」など、その他たくさん「だ」のつく人たちがテレビに出ていました。

 

ボクらは、クロアチアって「ッチ」ばかりだなあと不思議な感覚になるけれど、クロアチアの人からしたら、日本って「だ」ばかりだなあと不思議に思っていたのかもしれません。ましてや、日本は「だ」だけじゃないですよ。「佐藤」「伊藤」「工藤」「斉藤」「後藤」「遠藤」「加藤」などの「とう」グループ、「鈴木」「佐々木」「青木」「三木」「木村」「木下」などの「き」グループ、「山本」「山田」「山本」「山口」「山下」「中山」「横山」などの「やま」グループなど、同じ音の名前がたくさんあります。しかも「き」や「やま」が最初にきたり後ろにきたりするので、クロアチアの人からすると「ッチ」が前だったり後ろだったりする感覚なわけで、違和感満載のはずです。お互いの国の実況アナウンサーはきっと大変だったにちがいありません。

 

日本人は、「吉田」と「前田」は違うものとして苦労なく認識しますが、外国の人は混在しちゃって認識するかもしれません。それが文化や価値観の違いなわけで、それは外からああだこうだ言うものではなく、「そうなんだなあ」と尊重するべきものです。

発達障がいの方たちの感じ方や考え方に対する非発達障がい圏の側のスタンスの在り方もこれと似ているかもしれません。非発達障がい圏の側からすると「あれ?」と感じるような発達障がいの方たちの言動があったとして、発達障がいの方から見れば非発達障がい圏の言動が「あれ?」と感じるのでは。そう理解していくことがお互いを尊重することになるはずです。

 

クロアチアと日本戦で加藤が思ったのはこんなことでした。

 

自閉症者地域生活支援センターなないろ  加藤 潔