加藤のコラム第68号
お札に載っている人が誰だがおぼろげだ…
2024年には、お札に載る人が一新されるって知ってました?ボクの場合、そういえば聞いた気もするけど、誰に変わるのかは覚えてもいなかったという情けないレベルです。というわけで、調べました。
1万円札は渋沢栄一氏。5千円札は津田梅子氏。千円札は北里柴三郎氏。
そこでさらに情けないことに、今のお札に載っている人って誰だったっけとおぼろげになりまして、必死に思い出しました(財布には千円札しか入ってないから他は思い出すしかない)。1万円札は福沢諭吉氏、五千円札は樋口一葉氏、千円札は野口英世氏であります。聖徳太子様とか夏目漱石氏、新渡戸稲造氏、伊藤博文氏などなど、いつのお札だったか、記憶がもはや途切れ途切れです。そして、二千円札は見ることもないなあ。
このおぼろげ現象、加藤の頭の悪さや高齢化も影響しているでしょうが、クレジットカードやスマホ決済など、現金を使わない買い物が多くなっているために、お札をしげしげと見なくなっているからじゃないかとも思うのです。そうすると、新しくお札に載る人たちに対しても「誰だったっけ?」となってしまうんじゃないかと危惧しております。
お札に偉い人の肖像を載せることや、その刷新をするのって、おそらくは紙幣の偽造を防ぐ意味もあるのだと思いますが、キャッシュレス化がきっとますます加速するご時世の中、せっかくの肖像へのインパクトが薄れることはもったいない。しかも、偉人がお札の肖像画になっているわけですから、その偉人のことを知っているほうがいいに決まっています。
というわけで、またくだらないことを考えました。お金の呼び方をちょっと変える風潮を高めればいいんですよ。たとえば、3万円くらい予算から出せるとしたら「3渋沢でいけるな」とか「津田6人分で」と言い換えるのを流行らせましょう。テレビショッピングで「なんと今回限りの大特価。1980円で提供します!」などとよく言っていますが、それを「なんと北里2枚で20円のおつりが出ます!」と言い換えましょう。今でも1万円札を出すときに「さようなら諭吉。また帰ってこいよ」と言っている人もいると思いますが、それをもっと一般化すればいいのです。どう一般化すればいいかって?視聴率の高いドラマの中で、そういうセリフを入れ込めばいいんです。脚本家のみなさん、どうぞよろしくお願いいたします。お金を大事にする意識も高まるような気もしますし。
子どもたちの金銭感覚を育てるためには、偉人の肖像画と並行してウルトラマンとか仮面ライダー、アンパンマンやドラえもん、トトロなどもお札の肖像に使ったらどうでしょう? 肖像画としては偽造しやすくなるかもしれませんが、そこは技術力でカバーしていただきたい。そうすると、たとえば1万円を出すとして、渋沢でいくかウルトラマンでいくかを迷う、ウルトラマンを出したくないからちょっとガマンしようかと考えるなど、お金の使い方について考える機会が生まれます。お年玉だって、小さいうちはトトロの千円札だけど、中学生になったから北里で渡すぞ、なんて大人扱いもできます。お釣りをもらうときに、ドラえもん入ってた~と得した気分になるかもしれません。二種類の紙幣が混在する煩雑さはありますが、お金への意識はいい方向に高まっていくように思います。気掛かりなのは、「身代金1億円をアンパンマンで用意しろ」なんてことを言い出す犯人が出てきたらどうしようかということです。そのときにはアンパンチするしかありません。
自閉症者地域生活支援センターなないろ 加藤 潔