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加藤のコラム

加藤のコラム第98号

負担を負荷に言い換えると少し前向きになれる?

 

労働者人口が減っている日本は、いろいろな業種で人手不足が深刻化しています。人手が足りなくなれば、当然のことながら現有戦力の仕事量が増加するわけで、そうなると、「仕事が大変だから、別の仕事をしよう」という思いを抱く人もいるでしょうし、人手不足がますます進んでしまう業種が出てくるという負のスパイラルが加速します。対人援助の業界は、AIが代行できる部分にどうしても限りがあるので、人手不足を人でカバーせざるを得ないところが多く、人手不足の波をもろにかぶってしまいますね。その大変さが対人援助業界自体の人気低迷にもつながってしまうのかなあとも思います。

 

そんなわけで、人手不足による「負担」がのしかかってくるわけですが、人手不足を解消する施策が急に魔法のように効果を上げるなんてことはありません。「国がやってくれないからだ」なんて、国のせいにしていても何も始まりません。ならば、今日からできる「負担」軽減のための小さな方略はないものでしょうか。あるんです。

 

あっ、あるんですって書いてしまった。そんなたいしたことじゃない方略なので、あるんですと言えるほどのものではないのですが、あるんですと書いちゃったので、「負担」軽減のための小さな方略を発表させていただきます。

 

それは、「負担」を「負荷」に言い換えること!

 

「人手不足で、オレの仕事が増えちゃって、かなり『負担』なんだよね」と、ついつい口に出してしまうこと、ありますよね。口に出すのは無料ですし、それで気持ちが晴れるならそれもOK。でも、「負担」って、なにやら重たいものがずっしりとのしかかっている気にさせる言葉ですし、口に出したところで、のしかかっている重さが軽くなるわけではありません。

 

「人手不足で、オレの仕事が増えちゃって、かなり『負荷』かけているんだよね」と言い換えたらどうですかね? 「負荷」って、鍛えているぞという気にさせる言葉じゃありません? 「負担」はのしかかるけど「負荷」はその先の筋力アップをイメージさせます。抱える重さは変わらないけど、背負わされている感から鍛えるために背負っている感へと昇華できますし、「負荷」で鍛えた筋肉は肉体美を醸し出します。

 

たった一文字変えるだけで気の持ちようを変えられるなら、やらない手はありません。苦しいときには「負荷」をかけて、その先にある肉体美を作り出しましょう。この言い換えによるセルフカウンセリング、なんと無料です。

 

自閉症者地域生活支援センターなないろ  加藤 潔