加藤のコラム第117号
駐車券は大切に
先日、とある駐車場に車を止めて、駐車券を胸ポケットに入れて所用を済ませ、車に戻り駐車場を出ようとしたら、駐車券が…ない! 駐車券を胸ポケットに入れるというのがボクのルーティンなのですが、ない。どこにもない。どこかに落としたかと思い、車の中や外、歩いた道をもう一度探してみましたが、ない。
次の予定もあったので、こりゃもうあきらめるしかないなと思って、駐車場の連絡先に電話して、駐車券を紛失した旨を伝えました。
駐車場の人:あら、それは困りましたね。ちゃんと探したほうがいいですよ。
ボク:探したけれどないんです。
駐車場の人:あとで見つかるのがよくある話なので、もう一度探してみたらどうですか?
ボク:でももう時間がなくて。
駐車場の人:そうですか。支払いの機械のところに駐車券紛失というボタンがありますから、それを押して表示された金額を払えば出られます。でも、あとで見つかることがほんとによくあるんですよ。領収証を取っておいてもらえれば、見つかった駐車券といっしょに送ってもらえると払い戻しもできますから。
ボク:ご親切にありがとうございます。
その駐車場は、一日の上限900円なので、ボクは「900円払えばいいんだよな」と高をくくっていたのです。で、紛失ボタンを押しました。表示された金額は5000円。「ごせんえん?一日900円なのに?ごせんえん?」きっとボクの目は点になっていたと思います。しかも、その機械、1000円札しか使えない。もっとも財布には2600円しか入っていなかったので、そもそも足りない。キャンセルボタンを押して、車を戻し、近くのコンビニでお金をおろし、無事に出庫できました。高い授業料だと思えばいいんだと自分をなだめ励まし、「このくらいで済んでついてるついてる!」と自分を鼓舞していたら、電話が鳴りました。所用先の方からです。「今、建物の玄関のところに、加藤さんが来たと思われる時刻の駐車券が落ちてたのですが、もしかして、これ加藤さんの?」「そう、オレの~」
ほんとに後で見つかるんだなと思いました。駐車場の連絡先に「見つかっちゃいました。駐車場出た後ですけど」と再び電話をし、払い戻しの手続きの方法を教えていただき、後日正規の駐車料金と手数料を引かれた残金が戻ってきました。みなさん、駐車券は大切にしましょうね。
でもね、ボク考えちゃったんです。紛失したら5000円、一日とめたら900円、6日とめたら5400円…。6日間とめ続けて、駐車券紛失ボタンを押したら400円儲かるのか??? そんな悪だくみがうまくいかないようにはなっていますよね。きっと。
自閉症者地域生活支援センターなないろ 加藤 潔