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加藤のコラム

加藤のコラム第132号

二代目は初代よりもダメに決まっていると思われがちだけど

 

日本の歴史の中で、特に室町時代と江戸時代は長く幕府が続き、どちらも将軍は15代までつながっています。ボクは歴史にくわしいわけでもありませんけれど、なぜそれだけ長く続いたのだろうと浅知恵を振り絞ってみたところ(誰もそんなことを望んでもいないのですが)、実は二代目がちゃんとしていたのではないかと考えたのです(知識なんてひとつもないので単なる思いつきです)。

 

会社でも初代創業者の後の二代目は「頼りない」「初代に比べて力不足」と思われがちですし、スポーツ界や芸能界でも二世が初代より活躍する例はそんなに多くはないように思います。

でも、これって、二代目や二世に対して世間が最初から厳しい目で見ていたり、甘やかされて育っているんだろうという勝手な偏見があったり、同じような実績を残したとしても「昔はよかった」という無意識のフィルターがかかっていたりするからなのかもしれないと思うんですよね。もちろん、「バカ息子(娘)」や「放蕩息子(娘)」もいるとは思いますが、多くは周囲のマイナス的見方が評価に影響を与えてしまっているのではないかと(個人的には)推察しております。

 

室町幕府も江戸幕府も、歴史の教科書によく出てくる将軍は、初代(足利尊氏さんと徳川家康さん)、三代(足利義満さんと徳川家光さん)、八代(足利義政さんと徳川吉宗さん)、最後の十五代(足利義昭さんと徳川慶喜さん)で、二代目のことはほぼほぼ出てきません。 室町幕府二代将軍は足利義詮(よしあきら)さんで、江戸幕府二代将軍は徳川秀忠さんとおっしゃるのですが、ご存じでした? 初代と三代の間にはさまれて知名度は今ひとつだと思うのですけれど、創業者である絶対王者の初代の後を継ぎ、三代目がその力を発揮しやすい土壌を作った上で次につないだからこそ、十五代も続く幕府になったとは考えられませんかね? 室町幕府も江戸幕府も最高の名君は二代将軍であるというのは、ボクの単なる戯言なのでございましょうか。

 

義詮さんと秀忠さんが実際にどういう人だったかは存じ上げませんが、本当に評価されるべき人が埋もれてしまっていることがあるかもしれません。目立たないけれど実はすごいという人にスポットライトを当てられる人間になりたいものです。なぜなら、ボクはどう考えてもすごくなんかないので、スポットライトを浴びる側にはとうていなれませんけれど、スポットライトを当てることなら少しくらいはできるかもしれないから。

 

自閉症者地域生活支援センターなないろ  加藤 潔