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加藤のコラム

加藤のコラム第133号

三色ボールペンのすべての色を使い切ったことありますか?

 

三色ボールペンは優れた発明のひとつだと思います。1本のボールペンで複数色を使うことができますし、お得感最上級の商品です。三色ボールペンの多くは、黒・赤・青の三色だと思うのですが、均等になくなっていくことはたぶんあまりない。一番使用頻度の高そうな黒がなくなったらどうしています? 赤と青の二色ボールペンとして使うのかな? 次に使用頻度の高そうな赤がなくなったらどうするんだろう?

 

ボクはそれなりに長く人生を歩んできたので、三色ボールペンも二色も四色も一応使ったことがありますけれど、すべての色を最後まで使い切った記憶は…ありません。ボクの場合、一色なくなったら、そのまま使わずに放置してしまい、そのうち捨てちゃうというパターンですね。もう数十年も複数色のボールペンを自分で買ったことはないですが、たまたまそこにあったボールペンが複数色のもので、いつのまにか自分で使ってしまっていることはあります(これは窃盗罪になるのか…。すみません)。でも、使い切ることなく、いつのまにかそのボールペンはどこかに消えていくのです。

 

この「三色ボールペンを使い切ったことがない現象」は、ボクだけではなく多くの人に生じているのではないかと思うのですが、どうですか? 使い切っていないけれど新しい三色ボールペンがまた購入されていくのなら経済の循環としてはいいように思いますが、使い切れないというのはなんかもやもやします。

 

たとえば、替え芯を別売りするという方法もあるでしょうけれど、ボールペンの替え芯を購入する習慣はボクには根付きそうにありません。新製品にリニューアルしたら替え芯の製造も中止になるかもしれませんしね。

 

そこでボクは思い付きました。ボールペンっていろいろな種類が山のようにあると思うのですけれど、単色ボールペンの太さや長さってだいたい同じですよね。バラバラに買った単色ボールペンをはめ込むことができて、必要な色のボールペンがにゅいーんと出てくるような合体タイプのボールペンアダプターみたいのはどうでしょう? バラバラなものが合体して必要なものだけが使えるように出てくる、ひとつの色がなくなったら別のボールペンを差し込めばいいだけ(市販の同じようなボールペンならどれでも装着OK)というものができたら、それは永遠に使えます。合体する構造なので、商品名は「ボールペンレンジャー」でいかがでしょうか。

 

普通に考えるとそのアダプターは三色分のボールペンの太さを有しなければならず、書きにくい+持ちにくい+しまいにくいという三重苦を抱えるわけですが、ボールペンレンジャーと名乗るからにはその合体技術は想像を超えたコンパクト設計となり、どこに3本もボールペンが入っているのか不思議極まりない画期的な商品といたしましょう(ボクの脳みそでは無理ですが、この地球上の誰かがきっとできます)。

 

トーマス・カーライルという人はこんな名言を残しています。

「すべての偉業は、最初は不可能だと言われていた」

「ボールペンレンジャー」も不可能ではありません。きっと。

自閉症者地域生活支援センターなないろ  加藤 潔