「三日ぶりの快晴だ」とか「二試合ぶりのホームラン」とか「二大会ぶりのメダル獲得」とか、「~ぶり」という表現が日本語にはあります。まあ、間があったんだよねということは間違いなくわかるのですけれど、その間を示す正確な数字はいくつなのかが実はけっこう面倒くさい。
三日ぶりの快晴:最後に快晴だった日から数えて三日間あいて、四日目に快晴となったということ。この場合の「~ぶり」は「三日間の間隔があった」という意味となりますから、これはとってもわかりやすい。
二試合ぶりのホームラン:野球放送を聞いている限りでは…、【一試合目:ホームラン打った⇒二試合目:ホームラン打たなかった⇒三試合目:ホームラン打った】という場合に「二試合ぶり」って言っていることがあるのですよ。打っていない間隔は一試合分なんだけど。【一試合目:ホームラン打った⇒二試合目・三試合目・四試合目:ホームラン打たなかった⇒五試合目:ホームラン打った】という場合には「四試合ぶりのホームラン」って言っちゃっていることが多いのよ。そうなるとこの場合の「ぶり」は打っていなかった試合数の間隔ではなくて、前日の試合から数えて何試合前に打ったかという数字になるわけだ。
二大会ぶりのメダル:これもどうやら前述の野球と同じような考え方が放送界では主流らしいです。たとえば、直近の冬季オリンピックはミラノ、その前は北京、平昌、ソチでしたが、「ミラノで二大会ぶりの金メダル!」という場合、前にメダルを取った大会は平昌なのよ。二大会の間隔をあけるならソチなんだけど「二大会ぶり」っていうのは、北京を一大会前としたときの二大会前の平昌ってこと。
なんかね、スポーツの場合と日常生活の場合とで「ぶり」の基準が異なるような気がしているので、ずっと前から気になっていたのであります。まあ、気にしなきゃいいのですけれど、同じ「ぶり」なのに基準が異なるのは実にわかりにくい。「ぶり」は魚だけに使う言葉にしておいたほうがいいと思いませんか? あるいは、魚の「ぶり」を見習って(ぶりさんは若いころ「はまち」と言われる時代もあるので)、「三日ぶりの快晴」「二試合はまちのホームラン」みたいに区別するのもありですけど。
国語学を研究されている大学の先生方、この問題の解決をよろしくお願いいたします。
社会福祉法人はるにれの里 理事長 加藤 潔
