ボクは日本語しか話せませんが(十分に使いこなせているのかと問われたら、多くの使用ミスを重ねてまいりました)、日本語はちょっとした言い回しで、その印象がガラリと変わる言語だと思っています。それを難しいと考えるかおもしろいと考えるかは人それぞれ。
相手との距離感を縮めようとするときの日本語大作戦のひとつに、名前の後ろになんかつけるというのがあります。もちろん、タイミングやTPO、お相手の機嫌を間違えると「なめとんのか」とキレられる可能性はありますが、日本語の魔力を感じる分野です。たとえば、こんなこと。
1)○○っち
2)○○っぺ
3)○○ぼん
4)○○ぴー
5)○○ちん
6)○○りん
7)○○やん
芸能人のファンの人たちは、上手にこのプラス語尾を使って、推しの方との距離感をうまいこと縮めているような気がします。イノッチ、のりピー、ともちん、ゆうこりん等々(例がイマイチ新しくないけど)。これ、人を呼ぶときだけではなくて、物の名称に活用することで親近感を増大させるという作戦にも応用できまして、たまごっちとか柿ピーとか。柿の種ではなく柿ピーと呼ぶことで、オヤジの酒のつまみだけで終わらずに購買層が広がったかもしれませんでしょ。また、元ヤンキーの方々を元ヤンと表現することがありますが、「やん」で終わらせることでなんか愛らしくなるわけです。
福祉に人を呼び込みたいボクとしては、このプラス語尾をうまいこと活用できないものかと考えてしまう。法人名や事業所名に「っち」や「っぺ」などをつけるというのもありでしょうが、それはちょっと安っぽい感が出ちゃうか。利用者さんの生活を24時間365日支える現場では、世間の多くの人が働いていない時間に働くことがあって、もしかしてそのことが就職選択の際に「たいへんだな」と思われているのかもしれません。そこにこのプラス語尾を浸透させたらどうなるか。
「今日、オレ、グループホームの泊まりっち」
「今週、オレけっこう早番ぴーと遅番ぽんが多いのよ」
「日曜日もシフト入っているから、週末は日曜勤務りん」
「福祉に情熱を注げるオレたち、福祉っぺ軍団」
このプラス語尾たちが広まっていくかどうかはなんとも言えませんが、どうせ仕事するならちょっと遊び心をもってもバチは当たらないと思うのです。
社会福祉法人はるにれの里 理事長 加藤 潔
